タミフル投与と耐性菌発現リスク(WHO)

 WHOは25日、抗ウイルス薬の新型インフルエンザへの予防目的の使用について、改めて推奨しないとした見解を発表すると共に、タミフルを「免疫力が低下している患者」に投与した場合や「インフルエンザ患者に接触後」に予防的に使用した場合、耐性ウイルスを発現させる危険性を高める可能性があるとしています。

Antiviral use and the risk of drug resistance
〜 Pandemic (H1N1) 2009 briefing note 12
 (WHO 2009.09.25)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/notes/h1n1_antiviral_use_20090925/en/index.html

 WHOによれば、世界では新型インフルエンザのタミフル耐性ウイルスが28例見つかっているそうです。うち12例は患者接触後の予防投与で、また6例は高度に免疫が抑制されている患者への投与で見つかったとする一方、その他のタミフルの治療を受けているケースでは4例、タミフルを使用(予防・治療)していないケースでは耐性菌の検出は2例に留まったそうです。

 日本では、日本感染症学会が積極的な予防投与を推奨していますが、果たして日本では予防投与について今後どのような対応がとられるでしょうか?

関連情報:TOPICS 2009.09.17 新型FLUに抗インフルンザ薬の積極投与は必要か?

参考:予防目的では飲まないで WHOがタミフルで新指針
    (47NEWS 9月25日)
  http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009092501001182.html


2009年09月26日 01:24 投稿

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