リスク区分変更に関するパブコメが開始

 16日、一般用医薬品のリスク区分(変更)についてのパブリックコメントが開始されています。 

「薬事法第三十六条の三第一項第一号及び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する第一類医薬品及び第二類医薬品」及び「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に基づき特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する第二類医薬品」
(案の公示日 2011年5月16日 意見・情報受付締切日 2011年6月14日)

今回のパブリックコメントは、4月22日に行われた薬食審の医薬品安全対策調査会での結果行われるもので、下記成分のリスク区分の変更(維持)について意見募集が行われています。

投与経路 成分名 商品名 区分変更案 製造販売後
調査報告書
(メーカー)
外用 アシクロビル アクチビア軟膏
ヘルペシア軟膏
第1類のまま PDF:444KB
外用
(点眼)
ケトチフェン。ただし、点鼻剤及び内用剤を除く。 ザジテンAL点眼液
アイリスアレスト
第1類
  →第2類
PDF:1288KB
外用
(口腔用軟膏)
トリアムシノロンアセトニド。ただし、口腔用軟膏に限る。 ケナログ口腔用軟膏0.1% 第1類
  →指定第2類
一般用トリアムシノロンアセトニド口腔用軟膏剤のリスク区分についてPDF:512KB

 パブコメの資料からもリンクがありますが、下記ページの資料にリンクをはっておきました。 

資料:平成23年度第1回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
    (2011年4月22日開催)
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001aj7l.html 

 薬事日報によれば、安全対策調査会でアシクロビルについては製造販売後調査で重篤な副作用は見られなかったものの、「口腔ヘルペスは帯状胞疹の初期症状と似ている」「自己治療の判断が難しく、専門家の関与が必要」などの意見が示されたことから、リスク区分の移行は見送られています。

参考:【薬食審安全対策調査会】第1類薬2件をリスク変更
    (薬事日報 HEADLINE NEWS 4月26日)
    http://www.yakuji.co.jp/entry22896.html


2011年05月16日 10:01 投稿

コメントが3つあります

  1. アポネット 小嶋

    リスク区分変更のパブコメは既に終了していますが、今回のリスク区分の変更では、アロエ(0.75g超)、ガジュツ(5g超)、カンゾウ(1g以上)、トウニン(0.5g超)配合されるものは第3類から第2類への引き上げが行われます。

    TOPICS 2011.04.28 で紹介しましたが、これにより強衰性散、ワグラスD錠、恵命我神散、恵命我神散Sなどが第2類へリスク区分が引き上げとなり、通信販売が不可となることになりますが、継続使用の場合に限り、通信販売を可とするパブコメが20日から始まっています。

    「薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令案について」に関する意見の募集について(案の公示日 2011年06月20日 意見・情報受付締切日 2011年07月19日)

    リスク区分の正式な告示は、このパブコメが終わってからとなるのでしょうか?

    医療介護CBニュース6月20日
    http://www.cabrain.net/news/article/newsId/34726.html

  2. アポネット 小嶋

    7月29日の安全対策部会でパブコメの結果(→概要)が示され、案が承認されています。

    平成23年度第1回薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会資料
    (2011年7月29日開催)
     http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001le8l.html

    資料1-1 製造販売後調査の終了等に伴うリスク区分の変更について
     http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001le8l-att/2r9852000001lea2.pdf

    資料1-2 一般用医薬品のリスク区分の見直しについて(生薬関連)
     http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001le8l-att/2r9852000001legz.pdf

    【薬食審医薬品等安全対策部会】1類薬2成分を引下げ
    (薬事日報HEADLINE NEWS 2011.08.03)
     http://www.yakuji.co.jp/entry23899.html

  3. アポネット 小嶋

    9月9日付け官報で、第2類へのリスク区分引き上げ後も継続使用の場合に限り、通信販売は可能とする省令がが公布されています。インターネット版官報(http://kanpou.npb.go.jp/)の本紙5637号(2ページ)で1ヶ月閲覧できます。(最初は何の省令かよくわからなかった)

    省令の公布に合わせて、パブリックコメントの結果も公表されています。

    「薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令案について」に関する意見の募集結果について

    リスク区分変更の官報告示も近いと思われます。

    (9月11日追記)
    通知も出ています。

    薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令の施行について
    (薬食発0909第1号 2011.09.09)
    http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T110909I0010.pdf