EUにおける子どもへの適応外使用の現状

 EMA(欧州医薬品庁)は20日、加盟各国の子どもへの医薬品使用についての調査結果を発表し、適応外使用(off-label use)が広く行われていることを明らかにしています。

Report published on the uses of medicines for children in the European Union
 (EMA 2011.01.20)

海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.9 No.5 で翻訳概要があります。
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly9/06110317.pdf

概要は以下の通りです

  • EUにおける子ども向けの承認外使用と未承認薬の処方は、処方総数の45~60%と広範囲にわたって行われている
  • 特に、集中治療室で治療を受ける早産児などでは、その頻度が高い
  • 処方頻度が高いものとしては、抗不整脈薬、降圧剤(ACE阻害剤とβブロッカー)、PPIとH2ブロッカー、ぜんそく治療薬、抗うつ薬(SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬)、避妊薬(思春期の子供で)、抗生剤(小児で)など

 報告書全文では各国ごとの使用の現状が明らかになっており、一部の国では、具体的な成分名も挙げられています。

Report on the survey of all paediatric uses of medicinal products in Europe
(EMA 2010.12.10)
http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Report/2011/01/WC500101006.pdf

関連情報:TOPICS
   2010.11.23 国内外における適応外使用の現状と方策(厚生労働科学研究)

3月31日 23:30リンク追加


2011年01月21日 11:38 投稿

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