高校でも、くすり教育の充実が求められる

 文部科学省は22日、高校の新しい学習指導要領案を公表しました。保健体育では、「生涯を通じる健康」で医薬品に関する指導の充実が図られたほか、「現代社会と健康」で薬物乱用などに関し麻薬、覚醒剤に加え、大麻等が明記されています。

 新しい学習指導要領(文部科学省)
  http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/081223.htm
 高等学校学習指導要領案(PDF:1212KB) 指導要綱(該当部分はp75)
  http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/news/081223/002.pdf

 この案は、1月21日までパブリックコメントが行われます。

 追記になった部分は以下の通りです。学校薬剤師の出番があるかもしれませんね。

現行 改訂案
医薬品は正しく使用する必要があること。 医薬品は,有効性や安全性が審査されており,販売には制限があること。疾病からの回復や悪化の防止には,医薬品を正しく使用することが有効であること。
薬物については,麻薬,覚せい剤等を扱うものとする。 薬物については,麻薬,覚せい剤,大麻等を扱うものとする。

 薬物対策も大切ですが、「くすりを使うときは専門家のアドバイスを受ける」「くすりとどう関わるか」といった認識は持ってもらうためのくすり教育も大切です。是非この時期に積極的に行ってもらいたいものです。 

関連記事:産経新聞12月22日
 http://sankei.jp.msn.com/life/education/081222/edc0812221935006-n1.htm


2008年12月23日 21:10 投稿

コメントが3つあります

  1. ここはトラックバックができないようですので、コメントに残します。
    この記事を読んで書きました。
    http://hello.ap.teacup.com/d-inf/1674.html

  2. アポネット 小嶋

    くすりの適正使用協議会が作成した資料などを活用して、小中学校では徐々に広がっているようです。

    くすり教育〜担当者のための教材サイト
    (くすりの適正使用協議会)
     http://www.rad-are.com/

    日薬もオープンアクセスで授業で活用できるスライドを掲載しています。(くすりの適正使用協議会のものとほぼ同じですが)

    「くすりの正しい使い方」啓発資材の作成について
     http://www.nichiyaku.or.jp/contents/keihatsu/default.html

    ただ現時点では、小中学校向けについては教えるべき内容は整理されてきてはいますが、高校向けはまだのようです。

    今回の改訂案では、かなり具体的な指針も示されていますが、スポーツにおけるドーピングの問題も加えてもよいかもしれませんね。(パブリックコメントに出そうかな?)

  3. アポネット 小嶋

    くすりの適正使用協議会は、今回の「高等学校学習指導要領改訂案」について、以下の要点のパブリックコメントを提出したと発表しています。

    1.医薬品には種類があることを明示する。
    2.「有効性や安全性が審査」を「有効性や安全性が絶えず審査され確保」とする。
    3.「販売には制限」を「販売には許可を受ける必要」とする。
    4.「疾病」を「疾病(心の病を含む)」とする。
    5.「医薬品やいわゆる健康食品との相互作用に注意すること」を追記する。

    文部科学省に高校の新学習指導要領案に関するパブリックコメントを提出
     (くすりの適正使用協議会 2月5日ニュースリリース)
     http://www.rad-ar.or.jp/03/05_release/nr8-090205.pdf