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頭が痛い

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本ページで紹介するサイト等を利用して、患者さんや一般国民の方に情報提供を行う際は、各自、情報を十分に吟味して下さい。そして、個々の価値観や意向をも考慮し、“くすり”について過度の期待を抱かせることなく、また安心して薬物治療が受けられるようにわかりやすく伝えることを望みます。

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●「頭痛」の原因として考えられること

・何かくすりを飲んでいませんか? 最近まで飲んでいませんでしたか?
★薬の副作用としての「頭痛」

一酸化窒素(NO)供与体群発頭痛(ニトログリセリン、一硝酸イソソルビド)
 慢性的に使用すれば、1週間で耐性ができるが、断続的に使用すると頭痛が持続することがある。

ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害薬誘発頭痛(シルデナフィル、ジピリダモール)
 偏頭痛患者では、これらの薬剤の服用で偏頭痛の発作を誘発しやすい

無菌性髄膜炎(イブプロフェンなどのNSAIDS、カルバマゼピン、サラゾスルファピリジン)
呼吸抑制(ベンゾジアジピン系の抗不安薬・睡眠剤、コデイン、モルヒネ)
血栓症(女性ホルモン剤、ステロイド)
低血糖、眼圧亢進・緑内障発作、溶血性貧血、ジギタリス中毒

その他、頭痛を誘発または増悪させる可能性のある薬剤
 カルシウム拮抗剤、アトロピン、ジスルフィラム、ヒドララジン、ニコチン、テオフィリン

★次のくすりを過剰に使っていた(乱用していた)(薬物乱用性頭痛 MOH)

エルゴタミン製剤・トリプタン製剤(3ヶ月以上、1ヶ月に10日以上服用していた、トリプタンの方が早く発現)、    単一の鎮痛剤(3ヶ月を超えて、1ヶ月に15日以上服用していた)

★長期にわたって次のくすりを使っている(慢性薬物使用による有害事象としての頭痛)

蛋白同化ステロイド、アミオダロン、炭酸リチウム、ナリジクス酸、テトラサイクリン、ミノマイシン、    甲状腺ホルモン代償療法、外因性ホルモン(ホルモン代償療法、避妊薬)

★最近になって次のくすりの使用をやめた(物質離脱による頭痛)

SSRI、三環系抗うつ薬、エストロゲン製剤、コルチコステロイド、NSAIDS、オピオイド

・症状が起こる前に、こんなことはありませんでしたか?

常用していた「カフェイン」(2週間を超えて、200r/日以上)の摂取を急にやめた。
グルタミン酸ナトリウムを含んだ食事を摂った。(30分〜1時間で発症:中華レストラン症候群)
お酒を飲んだ。(アルコール誘発頭痛)
 摂取後3時間以内に発現する即時型(稀)と、偏頭痛患者による少量の摂取、
 または非偏頭痛患者による中毒量の摂取によって発現する遅延型(いわゆる二日酔い)がある。
偏頭痛発作の誘因となる食べ物を摂取した
チョコレート・チーズ(チラミン含有)、赤ワイン(チラミン・ヒスタミン)、かんきつ類、を摂取した。
  (偏頭痛の発作の誘因)
16時間を超える絶食をしていた(絶食による頭痛)
一酸化炭素中毒

★病気の症状としての発熱

明らかな原因疾患を持たない頭痛(一次性頭痛)
 緊張性頭痛・偏頭痛・群発頭痛
何らかの原因疾患あるいは原因物質によっておこる頭痛(二次性頭痛)
 高血圧、目の病気(虹彩炎・緑内障・乳頭炎)、副鼻腔の病気、脳腫瘍、脳膿瘍、
 髄膜炎、三叉神経痛、硬膜下血腫、くも膜下出血、側頭動脈炎、感染症、
 精神疾患(うつ病)、むちうち、てんかん、顎関節症

●「熱が出た」という症状について詳しく尋ねて見ましょう

時点・・・・・・いつから
様式・・・・・・突然か、徐々に増強したか
部位・・・・・・どのあたりか、1ヶ所か、他に痛みはないか、痛みの範囲は広がっていないか
性質・・・・・・どんな痛みか(ズキンズキン・刺すような・鈍い・きりきりする・ピリピリする・重苦しい)
経過・・・・・・ずっと続くか、特定の時間に起こるか(朝と昼と夜にわけるといつか一番つらいか)
誘因・・・・・・いつ何をしたとき、または何をしたあと頭痛が起きたか
前駆症状・・頭痛の前に、肩こり、目がチカチカする・かすむ・光が走るといったことはないか
重篤度・・・・痛みは増悪傾向か、軽快傾向か、我慢できる程度か
既往歴・・・・これまで経験したことのある痛みか、経験したことのないような痛みか
状態・・・・・・痛むところは腫れていたり、赤くなっていないか

★次のような症状が見られる場合は、重大な病気も考えられるので、医療機関への受診を勧める

・めったに頭痛を起こさない人が、頻繁に頭痛を起こすようになった。
・軽かった頭痛がひどくなった
・眠っていて目が覚めるほどの頭痛がおこる
・頭痛のパターンや性質が変化した。

●他の症状は訴えていませんか?

熱がある、めまいがする、吐気がする、イライラする、光や音に敏感になっている、寒気がする、鼻のあたりが重苦しい、肩がこったり首すじがはる などがある場合は原因を除去する必要。

★次のような症状が見られる場合は、重大な病気も考えられるので、医療機関への受診を勧める

・頭痛に伴って発熱、頸部の硬直、感覚や視力の異常、筋力の低下、皮疹などの症状が現れた

●OTCの販売で気をつけること

OTCの販売にあたっては、誰か(年齢)・熱の程度・他の症状の有無・使い慣れているOTCの有無・アレルギー副作用歴・併用薬・年齢・妊娠中または授乳中ではないか などの項目についてチェックを行う。

小児の場合は、訴えを十分に表現できないので、遊びをやめたり、寝転ぶ、泣き叫ぶといった場合には頭痛の程度が強いと考える。また、けいれんを伴う、たちくらみがする、朝寝起きが悪い、少し運動をすると動悸がする、性格が変化した、つまづきやすくなった、歩行が異常といった症状を伴う時は、基礎疾患が存在することもあるので、小児科医に受診を勧める

イブプロフェンは、ごくまれだが無菌性髄膜炎を起こすことがある。服用後、頭痛とともに、40℃くらいの高熱、吐気、うなじの部分のこわばりなどが認められたときは、服用を中止して、すぐに病院に受診する必要がある。

重大な病気の可能性がない限り、OTCの服用での対応でよいが、同時に原因を除去するための治療も必要。用法・用量を守って服用しても症状が改善されない場合は、受診の勧告を!

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役に立つサイト

事前の許可が必要などのために、一部直接リンクができないサイトがあります。これらについては、アドレスの紹介にとどめています。ご覧になりたい場合は、お手数ですが、閲覧ソフトのアドレスバーにアドレスをご自身で入力して下さい。
頭痛大学

頭痛に関する総合サイトです。頭痛について、食べ物と頭痛など、さまざまな視点からとりあげています。国際頭痛分類第2版2004(ICHD-II)も掲載されています。

・Zutsu.jp(http://zutsu.jp/index.html)

グラクソ・スミスクライン株式会社が提供する、片頭痛などの慢性頭痛に悩む方のための情報ページです。

スッきりん バイバイ頭痛講座

ファイザー株式会社が提供する、頭痛に関する情報サイトです。

日本神経学会

サイト内にある、日本神経学会が作成した頭痛治療ガイドラインを知ることができます。

日本頭痛学会

サイト内に掲載されている慢性頭痛診療ガイドラインを見ることができます。

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関連雑誌

日本薬剤師会雑誌
2005年4月号 頭痛の原因疾患-注意すべき症状
2003年2月号 トリプタン製剤と薬剤誘発性頭痛(医薬品情報Q&A)
2000年3月号 偏頭痛の薬物治療戦略
Pharmavision
2001年5月号 頭痛の診断と治療
調剤と情報
2007年2月号 トリプタン系薬剤(薬効別に考える薬の活用と服薬指導の実際)
2004年7月号 頭が痛い、熱がある(一般用医薬品の選択と指導)
2003年8月号 頭痛(実践的問題解決塾)
2003年6月号 頭痛教室における薬剤師の役割(病院薬剤師の仕事)
2002年12月号 頭痛の見分け方と薬物治療のポイント
2001年2月号 解熱鎮痛薬(一般用医薬品の適正使用)
きょうの健康テキスト
2007年6月号 間違っていませんか 頭痛の解消法

1.あなたの痛みのタイプは? 2.薬物療法のポイント 3.日常生活で予防

2007年1月号 頭痛を解消しよう(専門医がすすめる健康体操2)
2006年7月号 頭痛を解消しよう(専門医がすすめる健康体操)
2006年3月号 自律神経失調症(病気別・上手な治療の受け方)
2006年2月号 慢性頭痛-あなたの症状と対策

1.しめつけられる痛み 緊張型頭痛 2.ズッキン ズッキン! 片頭痛 3.まひ・失禁を伴う頭痛 4.どんどん激しくなる頭痛

2005年8月号 慢性頭痛(中高年・漢方治療最前線
2005年4月号 頭痛-症状からたどる病気
2004年3月号 これで安心 しつこい頭痛

1.頭痛のタイプを知る 2.薬でのコントロール 片頭痛 3.ストレスが原因 緊張型頭痛 4.危険な頭痛のサイン 5.Q&A

2004年1月号 慢性頭痛(病気別・上手な治療の受け方)

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関連書籍

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