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2007.03.19 医療の高コスト構造是正にはIT化推進が必要(経済財政諮問会議)

16日、内閣府の平成19年第5回経済財政諮問会議(http://www.keizai-shimon.go.jp/)が開かれ、社会保障における高コスト構造を是正するためのプログラムづくりなどをテーマに話し合われ、IT(情報技術)を活用して無駄な診療などを減らし、2011年度までの5年間で医療費効率化策を集中的に進めることで一致したそうです。

経済財政諮問会議(平成19年第5回)配布資料
  http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2007/0316/agenda.html

厚労省は、医療・介護分野で合計11項目の効率化策を提案しています。

医療・介護サービスの「質向上・効率化」プログラム(仮称)のメニューについて
  (柳澤臨時議員提出参考資料)
  http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2007/0316/item7.pdf

このうち後発医薬品の使用促進策として、下記のような取り組みを実施したいとしています。

  • 後発医薬品に対する信頼性の向上に向け、安定供給や必要な規格の取り揃えに係る問題事例(製造能力があるのに製造せず、安定供給していない場合など)に対し、職員を派遣して指導
  • 後発医薬品について、品質、同等性等に関する相談窓口を設けるとともに、必要に応じて試験検査を行い、その結果について、インターネット等を通じて関係者へ情報提供を行う
  • 後発医薬品のシェアについて、数量ベースで30%(現状から倍増)にまで引き上げる

また、民間議員も厚労省案とほぼ重なる下記のような具体策を示しています。

  • 診療報酬体系の見直し(包括化の推進等)
  • IT化の徹底
    (レセプト完全オンライン化・電子カルテ化を含む統合系医療情報システムの整備・健康保険証の個人カード化、社会保障番号の導入・遠隔医療の推進・保険者による医科レセプトの直接審査(病院の同意不要))
  • 医療の標準化
    (医療の標準化に向けたデータの収集・分析体制の整備・診療ガイドライン策定の推進)
  • 重複、不要検査の見直し
    (検査・健診データIT化・ポータブル化・医療機関情報の開示、医療機能評価の促進)
  • 後発医薬品の利用促進
  • 公立病院の高コスト構造是正
  • 社会的入院の解消
  • 終末期医療(ターミナルケア)のあり方の見直し
  • 病院・診療所の機能分化の推進
  • 医療事故に係る裁判外紛争処理制度の構築
  • 介護施設経営への参入促進と社会福祉法人の改革
  • 医師・薬剤師・助産師・看護師・介護職員等の役割分担の見直し

社会保障改革について(民間議員提出資料)
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2007/0316/item5.pdf

民間議員は、上記の具体策について、3、5年後(中長期の取組が必要なものにあっては10年後)における具体的な数値目標を設定し、その実現状況について外部有識者が参加する「第三者機関」を設置して検証するよう求めていますが、厚労省では個別の施策ごとの数値目標に難色を示したそうです。

資料:平成19年第5回経済財政諮問会議レポート
     http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2007/0316/report.html

関連情報:「医療・健康・介護・福祉分野の情報化グランドデザイン」について
       (厚労省3月27日)
         http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/03/h0327-3.html

      TOPICS 2007.03.15 厚労省、健康保険証の診療情報入りICカード化を検討
          2006.12.28 規制改革・民間開放の推進に関する第3次答申

参考:日本経済新聞3月16日
    http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070316AT3S1601H16032007.html

4月5日リンク追加

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