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2007.02.28 宮城県、県薬に対しタミフルの適切な情報提供を要請

27日午前1時20分ごろ、タミフルおよびカロナールを服用した仙台市の中学2年男子生徒が自宅11階のマンションから飛び降り、死亡したという出来事ありました。今月16日に起きた愛知県蒲郡市での同様の事例に続いてのことから、27日朝のニュースで速報されるなど、メディアも注目しています。

各紙は、「これだけ類似したことが起きているのだから「疑わしきはクロ」として、国は医師に対し本当に必要な場合に限り厳重な警戒の下で処方すること」などの警告を発するべきだ」「副作用が起きるリスクを認識し、親は服用した子どもの様子を十分に見守ってほしい」などの医師の声を伝えており、私たちも事実として異常行動の可能性を伝える必要があると考えます。

今回の事例を受け、27日宮城県は宮城県薬剤師会に対し、患者にタミフルを調剤する際には副作用情報など、適切な服薬指導を行うように要請しています。宮城県薬剤師会HP(http://www.mypha.or.jp/)を訪問したところ、関連情報がUPされています。内容は確認できませんが、おそらくこのことについてと思われます。宮城県薬だけではなく、日薬も会員にこのことを徹底すべきではないでしょうか。

一方、柳沢伯夫厚労相は27日の閣議後会見で「因果関係が明らかでないと責任ある対応を取ることはできない」と述べ、現段階で服用時の特別の注意喚起には慎重な考えを示しています。タミフルの有用性を否定することにつながることを懸念しての発言なのかもしれませんが、今回の出来事を受けマスメディアもFDAの注意喚起と同様に「インフルエンザでタミフルを服用後しばらくは、異常行動の可能性があるので、きちんそばで見ている」といった国民への注意喚起は行うべきではないかという論調に変わっています。

FDAが去年9月にまとめた報告書では、タミフル服用後におこる精神神経系の有害事象は、最初の服用から3時間以内に55%、6時間以内に86%におこったとされています。また、厚労省の研究班がまとめた報告書でも、異常言動・けいれん・意識消失の出現は第1病日の夜に多く認められたとしています。

薬害タミフル脳症被害者の会では「タミフル服用後6時間以内は保護者は目を離さない」と盛んに訴えていますが、日薬もHPなどを通じてこのことを広く国民に伝えるべきではないでしょうか。

関連情報:TOPICS 2007.02.23 教育委員会がタミフル服用で保護者に注意喚起(愛知)
          2006.11.14 タミフルに異常行動の注意喚起の記載を求める(米国)
          2006.10.27 インフルエンザに伴う随伴症状の発現状況に関する調査研究

参考:河北新報ニュース2月27日
    共同通信2月27日
    日本経済新聞2月28日

2月28日 0:10掲載、10:10更新

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