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最近の話題2005.12

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2005.12.27 平成16年度家庭用品に係る健康被害病院モニター報告

厚労省では、毎年家庭用品の安全対策を一層推進することを目的として、皮膚科領域8病院、小児科領域7病院、(財)日本中毒情報センターの協力を得て健康被害情報を収集しているが、このほど、平成16年度における結果がとりまとめられ、26日、報告書として厚労省HPに掲載された。

報告書は、「家庭用品等が原因と考えられる皮膚障害に関する報告」「小児の家庭用品等の誤飲事故に関する報告」「(財)日本中毒情報センターに寄せられた家庭用品等に係る吸入等による健康被害の報告」の3つで構成されており、それぞれ具体例が示されている。なお、ここ数年は、報告件数において上位を占める製品はほとんど変動していない。詳しくは、下記ページにリンクされているPDFに詳しく掲載されている。

平成16年度家庭用品に係る健康被害病院モニター報告について
  
(厚労省12月26日掲載)
    http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/12/h1222-4.html

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2005.12.23 偽膜性大腸炎、原因は抗菌剤だけではなく制酸剤も関係か?(英国研究)

抗菌剤の服用によって、正常な腸内細菌叢が破壊され、病原性の細菌である Clostridium difficile (以下CD) が異常繁殖し、このCDが産生する毒素が腸管粘膜を障害することが原因で偽膜性大腸炎が起こることはよく知られています。

ところがこのほど、CD感染症による大腸炎について、抗菌剤だけが原因ではなく、プロトンポンプ阻害剤やH2ブロッカーといった制酸剤が、感染のリスクを高めるのではないかとする論文がJAMAに発表され、欧米では大きな話題となっています。

Use of Gastric Acid-Suppressive Agents and the Risk of Community-Acquired Clostridium difficile-Associated Disease,
  December 21, 2005, Dial et al.JAMA. 2005(23);294:2989-2995.
   http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/294/23/2989

この論文は、1994年から2004年までの英国400人のGP(日本でいう開業医)の患者300万人を対象に分析したもので、制酸剤を飲まない人と比べ、プロトンポンプ阻害剤を飲んだ人の方がリスクが2.9倍、H2ブロッカーを飲んだ人の方が2倍リスクが高くなったとのことです。

論文ではなぜこのような結果になったかは明らかにされませんでしたが、新聞記事によれば制酸剤の服用により、胃内酸度が低下し、これがかえってCDにとって住みやすい環境になったためではないかとする理由が示されています。

参考:日本病院薬剤師会編:重大な副作用回避のための服薬指導情報集1
Reflux Drugs Linked to Rise of Community-Acquired C. Difficile
(MedPage Today 2005.12.20)
  http://www.medpagetoday.com/Gastroenterology/GERD/tb/2362
Heartburn Drugs Cause Diarrhea?(CBS NEWS 2005.12.20)
  http://www.cbsnews.com/stories/2005/12/20/health/webmd/main1146918.shtml
Heartburn drugs raise risks of infectious diarrhea: study (CBC News 2005.12.20)
  http://www.cbc.ca/story/science/national/2005/12/20/Cdiff-heartburn051220.html

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2005.12.23 4人に1人の保護者が、自己判断で子どもの抗菌薬服用を中止

ファイザー株式会社は、乳幼児や小児の抗菌薬の服薬状況を把握するため、保護者を対象に6月8日から8月31日までインターネット調査を行い、このほどその結果を発表しました。

乳幼児、小児の保護者、753名を対象にした「お薬(抗菌薬)の服薬調査」
  (ファイザー株式会社 プレスリリース 2005年12月20日)
  http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2005/2005_12_20.html

結果によれば、「症状が良くなったのでくすりはもういらない」「薬の服用は、少しでも早くやめさせたい」という考えから、22%の保護者が「医師の指示どおり、お子さんに抗菌薬を残さず服用させることができなかった」ことがあると回答、また「子供に同じような症状が出たときのため」として、半数以上の保護者が服用せずに残った抗菌薬を保管している実態が明らかになっています。

詳しくは、ファイザー社サイト内の下記ページに掲載されています。

  お薬(抗菌薬)の服用性に関するアンケート最終結果報告(キッズ・クリニック)
   http://www.kidsclinic.gr.jp/fukuyaku/kekka3.html   

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2005.12.23 医薬品・医療用具等安全性情報220号

厚労省は12月22日、医薬品・医療用具等安全性情報219号を公表しました。塩酸アミオダロン(アンカロン錠)による劇症肝炎、カルボプラチン(パラプラチン注射液)による重大な副作用、セボフルラン(セボフレン)による肝障害・不整脈、フェニトイン(アレビアチン・ヒダントイン)による劇症肝炎、小脳萎縮などの情報が掲載されています。詳しくはこちらです。

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2005.12.23 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.3 No.24

国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部は、12月15日、医薬品安全性情報(海外規制機関 医薬品安全性情報)Vol.3 No.24を公表しました。

エプタコグ アルファ(注射用ノボセブン)、エポエチン アルファ(エスポー)、レフルノミド(アラバ)、コルヒチンなどの情報が掲載されています。
 目次はこちらです。全文はこちら(PDF)です。

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2005.12.21 医薬品販売制度改正検討部会、議論を終了

2004年5月より1年半余り続けられていた、医薬品販売制度検討部会は15日に開催された第23回で議論を終了し、報告書が取りまとめられた。最終報告書については、厚労省HPに掲載され次第リンクしたい。

15日の検討会では、前回第22回検討会で示された報告書(案)に対する意見や指摘を踏まえ、事務局が新たに報告書(案)を作成したものを提示、これが最終的に了承された。

厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会報告書(厚労省12月26日掲載)
     http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/12/s1215-9a.html

今回の報告書(案)では、下記のような点が新たに書き加えられている

  • 症状が改善しない等の場合には医師、薬剤師等に相談すべきことにも留意すべきである。(改正の理念)
  • 相談応需・相談応需については、販売時のみならず、販売後にも適切な対応が求められる。このため、購入者に店舗等の連絡先を伝えることも重要である。
  • (新たな)専門家たる販売従事者の資質の水準については、購入者への情報提供及び相談応需を適切に行えることが的確に担保される必要がある。このため、都道府県試験によりその資質を確認することが適当であると考えられるが、その難易度等について都道府県の間で大きな差が生じないよう、国が一定の関与を行うことが必要である。
  • 資質が確認された専門家には、薬剤師と同様に副作用報告を行わせることが適切であり、試験にはこれに関連する内容が含まれるべきである。
  • (医薬品販売業の)管理者が行うべき業務としては、従事者の監督、物品管理に関すること等が考えられる。このような業務を行うためには、管理者は薬剤師又は資質の確認を受けた専門家であることが必要であると考えられる。
  • Bグループ医薬品のうち、別紙2の中で*の付された成分を含む医薬品については、オーバー・ザ・カウンター又は積極的な情報提供を行う機会をより確保することが可能となるような陳列・販売方法とすべきである。
    (第22回検討会で示された案の「オーバー・ザ・カウンター(又はこれに近いもの)となるよう特段の配慮を行うべきではないか」より表現が強められている)
  • 一般用医薬品については、専門家向けの情報が少ないことから、これがより提供されるように検討すること

今後はこの報告書を受けて、厚労省は薬事法改正に向けて法案制定の作業に着手する。早ければ来年3月にも薬事法の改正案が国会提出される見通しだが、Bグループの*マークがついたものの陳列・販売方法や、新たに設けられる薬剤師以外の専門家の資質をどう確保するかについて、どのような形で法案に盛り込まれるか注目したい。

資料:第23回医薬品販売制度検討部会資料(2005年12月15日開催)
     HTML(厚労省12月22日掲載) PDF(WAM NET 12月20日掲載)

関連情報:TOPICS 2005.11.29 医薬品販売制度改正検討部会報告書(案)が示される

参考:薬事日報 HEADLINE NEWS 12月16日

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2005.12.14 大豆イソフラボン、1日の摂取量の目安は30r

女性向けサプリメントとして人気のある「大豆イソフラボン」について、食事以外のサプリメントなどで摂取する場合の安全基準を検討していた食品安全委員会の専門調査会は12日、一日の摂取量の目安を30ミリグラムとすることで大筋合意した。これは、ほぼ豆腐半丁分(約150g)に含まれる量に相当する。

第30回新開発食品専門調査会(食品安全委員会)
  http://www.fsc.go.jp/senmon/sinkaihatu/s-dai30/index.html

 議事録 
 http://www.fsc.go.jp/senmon/sinkaihatu/s-dai30/sinkaihatu30-gijiroku.pdf

 資料1:大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方
     (第30回会合修正案)[PDF 683KB]

イソフラボンは、化学構造が女性ホルモンのエストロゲンと似ているため、加齢によるエストロゲンの分泌量減少で進む骨粗しょう症などの予防に効果があるとされる一方、過剰摂取すると逆に発がんの危険性を高めるとの研究結果があることから、安全性評価に着手していた。

調査会では、国民の大半が日常の食生活で摂取しているイソフラボンは1日70r以下で、この範囲では明らかな健康被害は出ていないとして安全に摂取できる総量を大豆イソフラボンアグリコンとして70〜75rと推定。豆腐や納豆などの食品から1日16〜22r摂取していることから、サプリメントなど食事以外の上乗せ分として30rを有効性と安全性の両方を満たす値と定めた。

なお大豆そのものについてはアジア人の健康食として知られるように、欧米の畜産食品等に比べて、非常に脂肪含量が少ない低カロリーのタンパク質源やカルシウム源として、我々日本人の健康を支える食品として多食すること自体には問題ない。ただ、大豆イソフラボンのみを過剰摂取することは、大豆に含まれるphytoestrogenの作用から、問題視する意見も少なくない。また海外のサイトでは、大豆そのものを批判するものもある。
(Soy Online Service http://www.soyonlineservice.co.nz/index.htm

資料:大豆イソフラボンの安全性評価について(案)
    (2005年4月 食品安全委員会・新開発食品専門調査会)
     http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc_daizuisofurabon170428.pdf
    大豆イソフラボンのリスクコミュニケーション
    (公益法人・日本市民の化学ネットワーク設立委員会HP 2005.9.24)
     http://www.jpccn.org/studyroom/report/2005_09_24.html
    大豆食品の摂取と子宮内膜癌の予防
    (特定非営利法人医療教育研究所 代替医療情報)
     http://www.ime.or.jp/daitai/no5.html
    サプリメントの使い方・選び方:悪性腫瘍
     http://www.1ginzaclinic.com/cancer-and-supplement.html

参考:東京新聞12月13日(共同通信配信)

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2005.12.12 プソイドエフェドリン配合剤、全米で販売規制へ

現在、米国内の一部の州ではプソイドエフェドリンの販売規制が行われていますが、9日のAP通信などによると、プソイドエフェドリン含有製品の販売規制が、反テロ法(Patriot Act、愛国者法)の改正案に盛り込まれることになり、2006年の9月までに全米で実施される見込みになったと報じられています。

報道によれば、今後下記のような規制がとられるようです。

  • 薬局を併設する店舗では、商品はカウンター越しに陳列、薬局を併設しない店舗(一般商店)では、麻薬取締局の許可を受けて、鍵のかかる場所で保管すること
  • 販売時には、写真付きIDで身分を確認した上で、販売記録にサインを求める
  • 1日あたりの販売量を、プソイドエフェドリンとして3.6g(または約120錠)まで、1ヶ月あたりの販売量を9g(または約300錠)までに制限
  • 対象の範囲は、プソイドエフェドリンのみを含有する商品だけではなく、Claritin-D(プソイドエフェドリン+ロラタジン)、Tylenol Flu(プソイドエフェドリン+アセトアミノフェン 他)といった配合剤も含まれる

米国内では、中西部や販売規制が緩い州などでのメタンフェタミンの密造が少なくなく、ミズーリ州では去年2700ヶ所もの密造所が摘発されるなど、深刻な問題になっているようです。すでに一部の州や大型チェーンドラッグストアでは、この法案に先立って販売規制が行われていますが、風邪シーズンを迎えた現場では混乱を招いているようです。OTCメーカーも、プソイドエフェドリンを含まない製品への切り替えが行われています。

日本では、医薬品販売制度の見直しで、プソイドエフェドリンを含む製品の取り扱いが注目されていますが、米国の措置にならえば同等の販売方法が求められるのかもしれません。

関連情報:TOICS 2005.11.03 カナダ州政府がプソイドエフェドエリンの販売を規制
         2005.11.29 医薬品販売制度改正検討部会報告書(案)が示される

参考:Congress Poised to Pass Anti-Meth Law(2005.12.9 AP通信配信)
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/12/09/AR2005120901503.html

    Cold cures likely to be locked up
    / Patriot Act provision makes it tougher to concoct meth
    (2005.12.10 San Francisco Chronicle)
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/chronicle/archive/2005/12/10/MNGGEG5SUI1.DTL

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2005.12.12 旧足利競馬場跡地利用の基本方針

8日、9日、12日の3日間にわたり、平成17年度第5回市議会定例会一般質問が行われ、織原義明・斎藤昌之(両毛鴻志会)、渡辺悟・加藤正一(清風会)、斎藤好江(公明党議員会)ら6市議が、競馬場跡地の活用問題についての質問を行った。これに対し市は、大学誘致(仮称:日本医療薬科大学)や足利赤十字病院の移転を想定した基本方針を示した。

それによれば、旧競馬場跡地17.7haのうち、南側に4haに都市公園を建設、残り北側の部分は、大学用地に8.4ha(これは、15haを超える足利工業大学のキャンパス用地に比べると狭い)、足利赤十字病院の移転用地5.3haとする計画案を示し、誘致前の基本整備として来年度から5年計画で、盛り土造成(5億円)、下水道や排水設備などの整備(3億円)、公園整備(4億円)、周辺道路整備など合計で20億円以上を予算に計上していくという。なおこの費用は、国のまちづくり交付金、市債、県の振興費などが充てられる予定。

大学用地について市は、無償で貸与し、解体予定だったスタンドなどの既存施設は活用したいとする大学側の希望を受け、無償で提供し、今後施設の構造や耐久性を分析していく。

また、準備会の資金計画によれば、事業資金として寄付金を含む自己資金56億3500万円のほか、県や足利市から補助金として計40億円を見込んでいるという。

なお、足利赤十字病院としての利用を検討している土地の取り扱いについては、東京新聞の報道によれば、今後協議する方針としている。

一般質問最終日には、競馬場の跡地利用の的確な対応策を調査・研究することが必要として、「競馬場跡地活用調査特別委員会」が設置され、今後はこの委員会でも引き続き審議される見込み。

資料:足利市議会議事録
    http://www.kaigiroku.net/kensaku/ashikaga/ashikaga.html
    市議会12月定例会本会議にて一般質問(おりはらよしあき市議HP)
     http://www.watarase.ne.jp/orihara/20051209.htm

関連情報:TOPICS
     2005.09.20 足利市、薬科大学誘致へ意欲を示す(足利市議会一般質問)

参考:東京新聞栃木版12月10日
    毎日新聞栃木版12月10日
    下野新聞12月10日、12月13日

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2005.12.08 認知高まるジェネリック医薬品への期待と不安(WEBアンケート)

インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチの「DIMSDRIVE(http://www.dims.ne.jp/)」は、このほど「ジェネリック医薬品に関するアンケート」を行い、その結果をWEB上に公開しています。

ネットリサーチのDIMSDRIVE 「ジェネリック医薬品」に関するアンケート
   http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/enq/051207/

それによれば、ジェネリック医薬品に対する認知率は78.2%で、「TVCMで知った」という人が78.3%を占めています。また、最も知られている事は「価格が割安であること(78.4%)」で、不安点としては、「安価で安全は魅力だが、「臨床試験などの行程が省略されていること」などをあげています。

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2005.12.08 子供の不健康な食生活を助長するTV広告に警鐘(米国)

近年日本でも、肥満や高血圧など、大人と同じ生活習慣病を抱える児童や中高生は少なくありません。米国では、12月6日にその原因の一つをを示唆するレポートが米国科学アカデミーの医学研究所(Institute of Medicine、IOM)から発表され、大きな話題となっています。

Food Marketing to Children and Youth: Threat or Opportunity?
  http://www.nap.edu/catalog/11514.html

この研究は、この30年で米国の子供たちの間に肥満症が3倍、2型糖尿病が2倍になったとするデータを背景に、米国疾病管理予防センターの援助を受けて行われたもので、「テレビ広告が子供の食事に影響を与えている確固たる兆候がある」として、子供を対象にした食べ物(ジャンクフード・スナック菓子)のテレビコマーシャルの改善などを求める内容の報告書まとめました。以下のような事実や勧告が示されています。

  • 2-11歳の子供の食べ物の好みや短期の消費に、テレビ広告は影響を与えるという強力エビデンスがある
  • 2-11歳の子供の食べ物信仰にテレビ広告は影響を与えるという中程度のエビデンスがある
  • 12-18歳の子供の食べ物信仰や短期の消費に、テレビ広告は影響を与えるエビデンスは十分でない
  • TV広告量と子供の肥満者数は統計的には相関性があるが、因果関係があるとまではいえない
  • 飲食物へのキャラクターの使用は、健康によい商品にのみに限るべきである

報告書の中でIOMは「子供や幼児に的を絞った高カロリー・低栄養食品の販売促進(テレビコマーシャル)が健康的な食生活を著しく歪めている」と批判し、業界がこのような状況を改善できないようであれば、政府が介入すべきだとしています。

また報告書では、商品開発や販売手段にも体脂肪率増加につながる問題があると指摘し、学校給食の国内基準に関する家族向けの全国的教育キャンペーンの必要性を呼びかけています。

これを受けて、米国の食品産業や外食産業などでは、子供向けの広告を自粛したり、栄養表示や健康によい食材をとりいれたメニューを始めるなどの対策をとっていますが、消費者団体等からはさらなる改善を求める声も上がっています。

日本では今年、食事バランスガイド(http://www.maff.go.jp/food_guide/balance.html)が示されたり、食育の取組み(食育推進担当HP http://www8.cao.go.jp/syokuiku/index.html)が行われるなど、食生活の見直しが叫ばれていますが、こと子供たちにとっては、自身で食生活の注意を行うことは困難です。 やはり日本でも、TVや雑誌などの広告による影響も考えることも必要ではないかと思います。今回の米国のレポートは、人ごとではないですね。

実は食育の分野に薬剤師がかかわる国があります。スペイン薬剤師会がそうで、ホームページ掲載の情報(About Pharmacy/Pharmacy in Spain)によると、”Plenufar”という保健キャンペーンが、99年より行われています。これは、子供たちに健康でバランスがとれた食事については何かを教えるもので、2,989人の薬剤師がボランティアで、スペイン内の3000校を対象に、10〜12歳の10万人以上の子どもたちに行っているとの事です。日本では学校薬剤師という制度がありますが、学校関係者と協力してこういった分野で職能を発揮することも可能ではないのでしょうか?

参考:ロイター通信 12月6日
 WEBニッポン消費者新聞 12月7日
  http://www.jc-press.com/kaigai/200512/120702.htm
 Health Marketers Urged to Junk the Junk-Food Ads for Kids(Forbes 2005.12.6)
  http://www.forbes.com/lifestyle/health/feeds/hscout/
    2005/12/06/hscout529517.html
 Panel Doesn't Want Junk Food Aimed at Kids(ABC NEWS 2005.12.6)
  http://abcnews.go.com/Health/wireStory?id=1379351 

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2005.12.08 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.3 No.23

国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部は、12月1日、医薬品安全性情報(海外規制機関 医薬品安全性情報)Vol.3 No.22を公表しました。

サルメテロール(セレベント)、タムスロシン(ハルナール)、オセルタミビル(タミフル)などの情報が掲載されています。
 目次はこちらです。全文はこちら(PDF)です。

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2005.12.5 小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005(概要)

11.18のTOPICSで紹介した、日本小児アレルギー学会の「小児気管支ぜんそく治療指針」が小児アレルギー学会(http://www.iscb.net/JSPACI/index.html)のHPに概要が紹介されました。

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005(略称JPGL2005)
   http://www.iscb.net/JSPACI/i-20051129.html

今回のガイドラインは、2000年4月に発刊されたJPGL2000、2002年11月に発刊されたJPGL2002以降、ガイドライン委員の34名を中心として3年間かけて議論を重ね作成したもので、書籍としても発刊されます。

新聞報道にもありましたが、テオフィリン徐放製剤(SRT)の使用については、過去10年間・200例の副作用報告の多くが「乳児の発熱時」で、かつ「血中濃度も比較的高い」とする症例が多かったことから、これを考慮したものに改められました。特に、6ヶ月未満の乳児については原則として対象としない、また、けいれん性疾患のある乳児についても原則として推奨しない、発熱時には一時減量あるいは中止するかどうか、あらかじめ指導しておくことが望ましいとする注意を喚起しています。(図9-4)

資料:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2002(概要版)
      http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/01/index.html

参考:TOPICS
  2005.11.18 日本小児アレルギー学会、乳幼児へのテオフィリンの使用制限を求める

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2005.12.4 アセトアミノフェンと肝不全(米国研究)

OTCにも広く配合されているアセトアミノフェンですが、劇薬に分類されているように、アセトアミノフェンの過量服用による肝臓へのダメージは有名です。日本でも、今年の5月にアセトアミノフェン配合の製剤(PL顆粒・SG顆粒も含む)について、「慎重投与」「相互作用」「過量服用」の項目について添付文書の改訂が行われたことは皆さんもご存知の通りです。
(日薬雑誌2005年12月号付録の日薬医薬品情報 VOl.8 No.12に詳しい解説が出ているので、是非皆さんも一読して下さい)

一方米国では、このほどアセトアミノフェンと肝不全の関連を解析した以下の論文が発表され、米国メディアも大きく取り上げています。

Larson AM et al Acetaminophen-Induced Acute Liver Failure: Results a United States Multicenter, Prospective Study. HEPATOLOGY 2005;42:1364-1372.
 http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/abstract/112161379/ABSTRACT
 http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/fulltext/112161379/HTMLSTART

この論文は、三次医療機関の22施設において、1998年から2003年にかけて、肝不全の症例662を検討したもので、うち275例(42%)がアセトアミノフェンが原因とし、近年その割合が増加傾向(1998年、28%→2003年、51%)にあるとしています。また、過量服用というと自殺目的などの意図的な服用を連想しがちですが、そういった事例は122例に留まり、OTC薬の連用や知らずに重複服用していたケースも少なくなかったとしています。

論文では解析結果をうけて、OTCパッケージの大きさの制限や、医師や薬剤師、あるいは消費者に対して、アセトアミノフェン鎮痛剤の潜在的危険性を周知させることや、購入者がハイリスクグループ(薬物乱用者、飲酒常用者など)でないかを確認する必要性などの教育プログラムが必要であるとしています。

海外ではさまざまなメディアを通じて、医療関係者及び消費者に対してアセトアミノフェンに服用に関する注意喚起を行ったり、OTCパッケージの大きさ自体を制限するするなどして、必要最小限の使用に留めるよう取り組んでいますが、日本はというと、一般向けのこういった情報は乏しく、その一方で100包入りのノーシンや200錠入りのパプロンゴールド錠などが市販されており、さらにこれらが今度の医薬品販売制度の見直しで販売方法が緩和される可能性があると考えると、非常に懸念されます。

小児へのパラセタモール(アセトアミノフェン)の安全性情報を掲載する豪州の消費者団体のサイト
 Children's painkillers(Australian Consumers' Association)
  http://www.choice.com.au/viewarticleasonepage.aspx?id=103028&catId=100531&tid=100008&p=1  

ちなみに英国では、パラセタモール(アセトアミノフェン)の多量服用による自殺が多いことから、 1998年9月に、これらの成分を含む鎮痛剤の一商品あたりの錠数を、薬局向けを最大32錠入りまで、一般小売店向け(英国では小包装のものは自由販売の品目がある)は、24錠入りから16錠入りに制限する法律を施行したところ、自殺目的での過量服用が減ったとする報告もされています。

  UK legislation on analgesic packs: before and after study of long term effect on poisonings -- Hawton et al. BMJ 329 (7474): 1076
   http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/329/7474/1076
(概要は、日薬雑誌2005年6月号 OTC用鎮痛薬の包装単位を制限することで乱用が防げたか−英国での検証-(海外事情)に掲載されています)

参考:
 Acetaminophen Is Leading Cause of Acute Liver Failure
  (MedPage Today 2005.11.30)
     http://www.medpagetoday.com/Gastroenterology/GeneralHepatology/tb/2233
 Too Much Pain Relief Could Hurt You〜 Researchers Link Active Ingredient in Tylenol to Liver Damage(ABC NEWS 2005.11.30)
     http://abcnews.go.com/GMA/OnCall/story?id=1358295

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2005.12.1 次回調剤報酬改定の方向性

11月30日、中医協の診療報酬基本問題小委員会が行われ、厚労省の保険局は調剤報酬改定の方向性を示しました。

  第74回中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会資料
    (平成17年11月30日開催 WAM NET 12月1日掲載)

上記資料で示された論点によれば、下記のような改定の方向になりそうです。

1.調剤基本料の適正化
 現行の3つの調剤基本料の区分を簡素化し、経営効率が高いとの調査結果が得られた調剤基本料2を算定する保険薬局の調剤基本料の適正化を図ることを検討する。(→大型門前薬局の調剤基本料は引き下げの可能性大)

2.調剤料の適正化
 医薬品の誤服用防止等の医療安全の観点から「剤」を単位として調剤の実務が行われていることを考慮する。(→「剤」の概念の存続)

 
薬局コストに関する調査研究の結果を踏まえ、湯薬など手間のかかる業務の評価の在り方を検討する。(→湯薬の調剤料引き上げ)

3.かかりつけ薬局機能の適正な推進
 患者や家族に対し、医薬品に係る基本情報を文書等により提供することに係る評価を適正化(→薬剤情報提供料加算の包括化・廃止)し、患者の服用に係る指導・管理に係る評価の中で併せて評価していくことを検討するほか、ケアハウス等の多様な居住の場における訪問薬剤管理指導に係る評価の在り方について検討する。

 また、一般名処方を受けて後発品を調剤した場合の医薬品品質情報提供料等について、患者が後発品に係る情報を十分理解し、後発品の選択機会を増やすことができるよう、情報提供項目の充実を図るとともに、一般名処方を行った医療機関へ情報をフィードバックして、実際に調剤した後発医薬品に係る情報提供を求めることを検討する。(→後発品の使用促進と使用促進に対する何らかの加算料の新設)

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2005.12.1 不妊治療に乳がん治療薬を使うことの是非

カナダ保健当局は、閉経後乳がん治療薬として承認されている、アロマターゼ阻害剤のレトロゾール(商品名:フェマーラ、本邦未発売)が、妊婦や授乳婦への投与を禁忌としているにもかかわらず、不妊治療で使われているとの報告が相次いでいることから、製造元のカナダ・ノバルティス社と共に、胎児に悪影響が出る恐れがあるとして閉経前の女性には処方しないよう、改めて警告を行いました。

Important Safety Information on the contraindication of Femara (letrozole) in premenopausal women
(Health Canada,Therapeutic Products Directorate: Advisories for Health Professionals)
   For the Public(一般向け) For Health Professionals(医療関係者向け)

 日本語訳の概要は、医薬品安全性情報Vol.3 No.24に掲載されています。

今回の警告は、本剤を排卵誘発剤として服用した妊婦が、服用しない妊婦より催奇形性のリスクが3倍に高まるというカナダの研究結果を受けてのものですが、日本でもレトロゾールは、クロミフェンのように子宮内膜を薄くしたり、頚管粘液を少なくしない、半減期が短く子宮内膜に対して抗エストロゲン作用を呈さないという利点があるとして、日本でも複数の不妊治療の医療機関が使用しています。

子どもを望む当事者たちが運営するHPなどでは、このレトロゾールを始め、メトホルミン(メルビン)など多くの不妊治療薬が紹介されていますが、これらを見ると、実際の使用時に彼女らはどれだけリスクについて説明を受けているのか考えさせられます。

よく使用される不妊治療薬mini辞典:http://baby-come.com/sterile/medicine.php
 オクスリ資料室:http://chuchu.lolipop.jp/p/okusuri.htm

参考:
 Canadian Regulators Warn Against Use of Femara as Fertility Drug(2005.11.29)
     http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Infertility/tb/2231
 Novartis Issues Breast Cancer Drug Warning(AP通信記事 ABC NEWS 2005.11.29)
     http://abcnews.go.com/Health/wireStory?id=1356787
 乳がん治療道を薬剤師として学ぶ途。(ブログ)
     http://www.enpitu.ne.jp/usr10/bin/month?id=101624&pg=200412
 共同通信11月30日
 WEBニッポン消費者新聞 http://www.jc-press.com/kaigai/200511/113001.htm

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2005.12.1 インフルエンザ脳症ガイドライン

厚生労働省のインフルエンザ脳症研究班は、このほどインフルエンザ脳症ガイドラインをまとめ、11月21日、国立感染症研究所・感染症情報センターHP(http://idsc.nih.go.jp/index-j.html)で公開しました。

インフルエンザ脳症ガイドライン[PDF1.6MB]
   http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/051121Guide.pdf

このガイドラインは初期対応、診断指針、治療指針、後遺症を残した児に対するリハビリテーション、子どもを亡くした遺族に対するグリーフケア(家族の悲嘆をどのように支えていくか)の5項目で構成されている医師向けのものですが、インフルエンザ脳症における異常行動・行動の例が紹介されており、親が子どもをすぐに高度な医療機関へ連れて行くべきかの目安にもなります。

インフルエンザ脳症における前駆症状としての異常言動・行動の例
(インフルエンザ脳症患者家族の会「小さないのち」アンケート調査より)

  1. 両親がわからない、いない人がいると言う(人を正しく認識できない)
  2. 自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない。
  3. アニメのキャラクター・象・ライオンなどが見える、など幻視・幻覚的訴えをする。
  4. 意味不明な言葉を発する、ろれつがまわらない。
  5. おびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情
  6. 急に怒りだす、泣き出す、大声で歌いだす。

上記の症状は、大脳辺縁系の障害との関連が示唆されている。

本ガイドラインでは、二次・三次高度医療機関への受診が必要なケースとして、意識障害がある場合、持続時間が長く、左右非対称の部位でけいれんが起きる場合、短時間で単純なけいれんの場合でも、1時間程度様子を見て、意識障害がないと確認できない場合、異常言動・行動が断続的でも1時間以上続く場合を挙げ、初期対応でいかにインフルエンザ脳症を疑うかについて記しています。

また治療指針としては、支持療法(全身症状の管理:心肺機能の評価と安定化、けいれんの抑制と予防、脳圧亢進の管理、体温の管理等)、特異的治療(タミフルの投与、メチルプレドニゾロン・パルス療法、ガンマグロブリン大量療法)、特殊治療(脳低体温療法他)などが示されている他、インフルエンザ脳症を疑う症例では、テオフィリンの使用を控えることを求めています。(テオフィリンの使用により、急性脳症やけいれん重積及び、その重篤化の可能性がある)

参考:朝日新聞11月25日

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