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2007.04.05 ノイラミニダーゼ阻害剤耐性B型インフルエンザウイルス

河岡義裕・東大医科学研究所教授と菅谷憲夫・けいゆう病院小児科部長らのグループは、流行中のインフルエンザにかかった患者から、タミフル(オセルタミビル)やリレンザ(ザナミビル)に耐性のウイルスが見つかったと4日付の米医師会雑誌に発表しています。

Emergence of Influenza B Viruses With Reduced Sensitivity to Neuraminidase Inhibitors
   (JAMA. 2007;297:1435-1442.
   http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/297/13/1435
   http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/297/13/1435
     (今のところ全文が読めます)

この研究は、2004年〜2005年のシーズンにインフルエンザB型に感染して4病院を受診した患者422人(うち75人(15歳以下の子ども、平均年齢3歳)は治療後の検体についても調査。全体の356人が15歳以下(平均年齢5歳)、66人が16歳以上(平均年齢34歳))からウイルスを分離し、タミフル耐性獲得の有無を遺伝子で調べたというもので、タミフル治療後前の検体からは7例(1.7%)、タミフル治療後の検体からも1例(1.4%)のノイラミニダーゼ阻害剤が効きにくい遺伝子変異が見つかったとしています。

研究者らは、既に日常生活の中で家族や他人からの感染の可能性を示唆し、今後耐性ウイルスの出現や拡大がないかどうか監視する必要があるとしています。

外国各紙は、この論文を大きく取り上げ、耐性ウイルスの出現を抑えるため、使用を限定させるべきではないかの論調もあります。

参考:4月4日共同通信
    4月4日読売新聞
     http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070404ik11.htm
    Neuraminidase Resistance Seen in Influenza B(Medpage TOODY 2006.4.3)
     http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/URItheFlu/tb/5382
     

4月5日 12:40掲載

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