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2008.04.21 「子どもの心の診療医」テキスト

厚労省では、2005年3月から2007年3月までの12回にわたり、「子どもの心の診療医の養成に関する検討会」を開催し、「子どもの心の診療」を行うことのできる小児科医や精神科医を養成・確保するための方策について提言を取りまとめた報告書を2007年3月にまとめていますが、第一線で診療に当たる小児科医・精神科医師に対して、子どもの心の診療に関する一定の専門的知識を習得し、専門性の向上を図ることを目的として、3つのテキストを作成しています。

「子どもの心の診療医」テキスト(厚労省4月17日掲載)
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/kokoro-shinryoui.html

こどもに処方される薬というと、多くの場合、感染症やアレルギー疾患などが一般的ですが、心理的な要因の場合に対しても薬物治療が行われることもあります。こういった場合の解説書はなかなかわかりやすいものが少なく、保護者などに尋ねられたときになかなかうまく答えられないことも少なくないと思います。

これらのテキストは、子どもに関する疾患の概念と薬物治療の実際、患者への対応法が示されていて、必要に応じて利用するのも私たちにとっても有用ではないかと考え、紹介します。(いずれもファイルが大きくてダウンロードが大変でしたが)

「一般小児科医のための子どもの心の診療テキスト」[PDF:13983KB]

一般小児科を対象にしたテキストで、日常の診療で見られる訴え・症候から、どのような問題・疾患を考え、どのように対応すべきかを薬物療法も含めて簡潔にまとめられています。

テキストは対応法ごとに分けられていますが、睡眠障害(夜鳴きなど)、排尿障害(夜尿など)、心身症(反復性腹痛・慢性頭痛・起立性調節障害など)、発達障害、摂食障害、気分障害など疾患ごとにもまとめられていて、薬物療法がどのような処方意図で行われ、どのような注意が必要かがわかります。

「一般精神科医のための子どもの心の診療テキスト」[PDF:16135KB]

精神科医向けの内容で難解ですが、薬物療法については総論の他、一部の疾患で具体例が示されています。また、「子どもの問題に関係する社会資源」などは、基礎知識として理解しておいたほうがよいかもしれません。

「子どもの心の診療医の専門研修テキスト」[PDF:34803KB]

専門医向けの内容でさらに難解ですが、薬物療法については総論で薬効群ごとに「薬理作用」「臨床効果」「有害作用」「診療ガイドライン」が示されているほか、ADHDなどでは詳しく治療法が紹介されています。

この検討会の経過や今回のテキストが作成された背景など、さらに興味ある方は、検討会の資料と議事録が全て掲載されているので、下記リンクから訪問してみて下さい。

関連情報:『「子どもの心の診療医」の養成に関する検討会』報告書について(2007年3月)
       http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/03/h0330-13.html

      子どもの心の診療医の養成に関する検討会資料(WAM NET)
       (各回ごとに、議事録へもリンクしてあります)

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