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2008.01.17 調剤報酬改定の方向性が示される

16日、第118回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会が開催され、2008年度の診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理案が提示されました。

今回の整理案は、2007年12月3日に社会保障審議会医療保険部会・医療部会においてとりまとめられた「平成20年度診療報酬の基本方針」に則ってまとめられたもので、薬局・薬剤師関連では、下記についての取り組みが評価されることになります。

項目 内容 備考
保険薬局の機能強化 地域の救急医療体制や診療所の夜間→早朝開業等に対応する薬局を一層評価する観点から、常態として夜間、休日等に開局し、調剤を行っている薬局においても、時間外加算等を算定できることとする。
(開局時間に関係なく、夜間(午後6〜10時まで)や早朝(午前6〜8時)に開局すれば、診療報酬を加算できるようにする)
患者から見てわかりやすく、患者の生活の質(QOL)を高める医療を実現
調剤報酬の見直しについて 治療上の必要性から行われている一包化薬の調剤料について、現行では多くの種類の内服薬が処方されていても、服用時点が全て同一の場合には算定できないとされているが、一包化に要する手間にかんがみ、一定の要件を満たした場合には算定できることとするとともに、その評価を見直す。 質の高い医療を効率的に提供するために医療機能の分化・連携を推進する
投薬量、投与日数等にかかわらず1調剤当たりの評価とされている自家製剤加算のうち、錠剤の半割について、他の自家製剤に比し調剤に要する手間が少ないことにかんがみ、投与日数を考慮した評価に改める。
薬局においては、調剤に際して服薬状況や薬剤服用歴の確認を行うこととし、患者に対する必要な服薬指導を充実させ、服薬指導に係る調剤報酬体系の素化を図るため、薬剤服用歴管理料とその加算である服薬指導加算を統合し、その中で、患者等から収集した服薬状況等の情報に基づき服薬指導することを評価する。
長期投薬情報提供料1の算定回数に比し、実際に患者等に対して情報提供した回数が少ない実態を踏まえ、あらかじめ同意の得られた患者に対して、実際に情報提供した場合のみ算定できることとする。
がん医療の推進 専門の医師、看護師、薬剤師の配置等、より質の高い外来化学療法を行う体制が整っている医療機関において施行される化学療法について、評価を行うほか、当該評価を動脈注射等についても拡大する。
(安全対策を強化するため、現行の薬剤管理指導料も見直し、抗癌剤など慎重な扱いが必要な薬剤の指導は手厚く評価する一方、それ以外の薬剤の指導は点数をやや低くする)
我が国の医療の中で今後重点的lこ対応していくべきと思われる領域の評価の在り方について検討
在宅での緩和ケアの推進には在宅における麻薬の服用、保管、廃棄等が確実に行われることが重要であることから、在宅患者に対する麻薬管理指導加算の算定要件に、薬剤師が、定期的な残薬の確認及び廃棄方法に関する指導を行うことを追加する。また、麻薬が処方されている外来患者についても、麻薬の服用、保管等が確実に行われるよう、薬局の薬剤師が行う麻薬の服用に係る薬学的管理及び指導要件の厳格化及び評価の引上げを行う。
在宅がん患者の痔痛緩和等を進めるため、保険薬局での必要な注射薬及び携帯型ディスポーザブル注入ポンプ器の交付を認める。
医療安全の推進と新しい技術等の評価 入院患者に対する薬剤師の薬学的管理及び指導について、投与量の加減により重篤な副作用が発現しやすい薬剤(ハイリスク薬)を使用する患者及び特定集中治療室管理料等の算定対象となる重篤な病状の患者に対して実施した場合を重点的に評価するとともに、有床診療所において病院と同等の施設基準を満たす場合に病院と同様の評価を行う。
後発医薬品の使用促進等 後発医薬品の使用促進のため、処方せんの様式を変更し、処方医が、後発医薬品に変更することに差し支えがあると判断した場合に、その意思表示として、所定のチェック欄に、署名又は記名・押印することとする。これに伴い、「変更不可」欄に署名等がない処方せんが数多く患者に交付されることが予想されることから、これまで後発医薬品の処方を促進するために行ってきた処方せん料の特別な評価について廃止する。 医療費の配分の中で効率化余地があると思われる領域の評価の在り方について検討する視点
後発医薬品の銘柄処方が多いことによる薬局の負担にかんがみ、「変更不可」欄に署名等がない処方せんに記載された後発医薬品について、患者に対して説明し、その同意を得ることを前提に、処方医に改めて確認することなく、別銘柄の後発医薬品を調剤できることとする。
薬局における後発医薬品の調剤をより進める観点から、後発医薬品の調剤に要するコストの負担にかんがみ、薬局の調剤基本料を見直した上で、後発医薬品の調剤率が30%以上の場合を評価する。
(算定要件となる調剤率が30%以上の薬局をチェックする方法は現在検討中)
後発医薬品に対する患者の不安を和らげるため、薬局において初めて先発医薬品から後発医薬品に変更して調剤する際に、短期間、後発医薬品を試せるように分割して調剤することを、分割調剤を行うことができる場合に追加する。
薬局において、先発医薬品から後発医薬品への変更調剤及び後発医薬品の銘柄変更調剤を行った場合には、後発医薬品調剤加算を算定するに当たって、原則として、調剤した薬剤の銘柄等について、当該処方せんを発行した保険医療機関に情報提供することとする。
後発医薬品の使用を促進するため、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則等において、以下のとおり規定する。
1)保険薬局は、後発医薬品の備蓄に関する体制その他の後発医薬品の調剤に必要な体制の確保に努めなければならない。
2)保険薬剤師は、処方せんに記載された医薬品に係る後発医薬品が薬価収載されている場合であって、処方せんを発行した保険医等が後発医薬品への変更を認めているときは、患者に対して、後発医薬品に関する説明を適切に行わなければならない。この場合において、保険薬剤師は、後発医薬品を調剤するよう努めなければならない。
3)保険医は、投薬、処方せんの交付又は注射を行うに当たって、後発医薬品の使用を考慮するよう努めなければならない。
後期高齢者医療制度における診療報酬 医師等は、患者の入院時に、やむを得ない場合を除き、服薬状況や薬剤服用歴の確認を行うこととする。また、入院中の薬剤に関する情報を患者や地域の主治医等が確認できるよう、入院中に使用した主な薬剤について「お薬手帳」に記載した場合等に評価を行う(前段は後期高齢者以外についても同様に評価)。 入院診療
薬局の薬剤師が、在宅患者に対して、薬学的管理指導計画に基づき計画的に患家を訪問して行う薬学的管理及び指導の評価を適切に見直すとともに、患者の病状が急変した場合等、処方医の急な求めに応じて、薬剤師が患家を訪問して必要な薬学的管理及び指導を行った場合を評価する。
(「在宅患者訪問薬剤管理指導料」の回数制限の見直し)
また、在宅患者が薬学的管理指導に係る原疾患と異なる疾患にり患した場合等臨時の処方が行われ調剤した場合に評価を行う(後期高齢者以外についても同様に評価)。
在宅医療
医師等は、診療に当たって、やむを得ない場合を除き、服薬状況や薬剤服用歴の確認を行うこととする。また、慢性疾患等継続的な管理を行う患者以外の患者についても、手帳等による情報提供について評価を行う(前段は後期高齢者以外についても同様。)。 外来医療
服薬の自己管理が困難な外来患者が持参した調剤済みの薬剤について、薬局において整理し、服薬カレンダーの活用等により日々の服薬管理を支援した場合を評価する(後期高齢者以外についても同様に評価)。

●厚労省では18日、今回の整理案についてのパブリックコメントを開始してます。(25日締め切り)

「平成20年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」に関するご意見の募集について(中央社会保険医療協議会 2008年1月18日)
  http://www.mhlw.go.jp/public/bosyuu/iken/p0118-1.html

今回の改定は上記のように、薬局・薬剤師に関連する項目が多く含まれる一方、算定の要件などあいまいになっている点も少なくありません。私たちの意見が反映するとは考えにくいですが、疑問を明らかにしたり確認したりする意味で私も意見を提出しようかと思っています。(FAXまたは添付ファイル付電子メール)

今後は17日の議論を踏まえてこの整理案を修正し、次回の同委員会で骨子案を提示する予定で、支払い側と診療側の意見が分かれる項目は両論併記のまま骨子案としてまとめられるとのことです。その後、公聴会やこのパブリックコメントなどで広く意見を聴いた上で、2月中旬に骨子案を中医協総会に提示、今度は具体的な点数設定の議論が進められます。

引用資料:第118回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会資料
      (2008年1月16日開催、WAM NET 1月17日掲載)

関連情報:TOPICS 2007.12.13 調剤済みのものでも一包化すれば評価の対象?(中医協)
          2007.12.05 調剤報酬の改定案が示される
          2007.11.29 後期高齢者医療、お薬手帳の確認を義務付けへ

参考:厚労省、薬局機能の強化を推進‐診療報酬改定で議論の整理案を提示
      (薬事日報 HEADLINE NEWS 1月17日)
      http://www.yakuji.co.jp/entry5513.html
    CBニュース1月16日
      http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14017.html

1月18日 21:50更新

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