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2007.10.29 塩酸メチルフェニデート製剤の使用にあたっての留意事項

厚労省は26日、リタリンの効能・効果からうつ病を除外することと、コンサータの製造販売を承認しました。また、関連する留意事項について、都道府県を通じて医師や薬局に要請を行っています。

塩酸メチルフェニデート製剤の使用にあたっての留意事項等について
  (厚労省10月26日)
   http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/10/h1026-3.html

薬局における調剤に関する周知事項については、17日行われた薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会で示された案がほぼ踏襲されていますが、通知では新たに次のような事項が加えられています。

  • リタリン及びコンサータを使用する薬局リストへの掲載を希望する薬局については、各製造販売業者から後日配布される案内に基づき、第三者委員会における検討等に必要な手続をお願いしたい。
  • リタリン又はコンサータを薬局間で譲渡・譲受しないようにすること。
  • 発行された処方せん医療機関・医師がリストに掲載されていない場合、これを理由に調剤を拒むことについては、薬剤師法第21条の「正当な理由J に当たるものと解されること。
  • 薬局リストに掲載されていない薬局については、流通が制限されているため調剤できないことから、上記同様「正当な理由」に当たると解されること。

また、関連事項として、次のような事項についても留意点としてあげています。

  • 終末期がん患者等へのリタリンの投与について、関係学会等が薬事法に基づくいわゆる医師主導治験の実施を検討していること、医師主導治験が実施される場合、製造販売業者は通常製品と明確に区別できる形で製剤を供給する用意があることが明らかにされていること。
  • コンサータの効能効果である「小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)とは、原則18歳未満のAD/HD であること。

これとは別に、当面の対応として、医療機関に対して「リタリンを服用しているうつ病患者等への対応について」と題する通知も行っています。

それによれば、詳細は現時点では不明であるとしながらも、リタリンを服用している20歳代のうつ病の患者(女性) が、今後、本剤を服用できなくなることを不安に感じ、自殺未遂を図ったとの情報が厚労省にあったそうです。そのため、「リタリンを服用しているうつ病等の患者の診療に携わっでいる医療従事者、医療機関、薬局等にあっては、他の薬剤や療法への切り替えに当たり、患者に適切な説明を行うなど、十分な注意を払われるよう貴管下の医療機関・薬局等に対して周知をお願いする」としていますが、いったい「患者に適切な説明」というのはどういうものなのでしょうか?

関連情報:TOPICS 2007.10.18 リタリン、うつ病に関する適応症の削除が決まる

参考:共同通信10月27日
   http://www.47news.jp/CN/200710/CN2007102601000854.html

10月29日 13:20掲載

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