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2007.08.05 北海道薬科大、夕張医療センターに薬剤師を派遣へ

財政破綻に陥った夕張市では、市民病院が公設民営の診療所(夕張医療センター http://kibounomori.jp/)として規模が縮小されて再スタートしていますが、5日の北海道新聞は、北海道薬科大学(http://www.hokuyakudai.ac.jp/)がこの夕張医療センターを支援しようと、センターを運営する医療法人夕張希望の杜と4日、連携協定を結んだと報じています。

北海道新聞8月5日
  http://www.hokkaido-np.co.jp/news/yuubari/41778.html

このセンターの所長である村上智彦医師は、北海道薬科大学を卒業後、同大大学院修士課程修了し、薬剤師として3年間の勤務経験の後、医師になった方で、1年前まで同じ道内にある瀬棚町医療センターで予防活動を重視した診療活動を行っていました。

読売新聞・医療ルネッサンス(2005年3月18日)
  http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20050318sr11.htm

この村上医師は瀬棚町医療センターでは、薬剤師ということもあり、当時主任薬剤師であった古田精一氏(現日本薬科大)と共にエビデンスに基づいた治療や予防活動を実践するなど、薬剤師を地域医療の中で積極的に活用したいと考えている方でもあります。

読売新聞・医療ルネッサンス(2005年3月17日)
  http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20050317sr11.htm

村上医師はこの瀬棚町での実践などを経験に、夕張医療センターに介護サービスを核に医療や福祉など総合的な高齢者支援を行う「地域包括ケア」や在宅医療をすすめたいとしていて、その要として薬剤師を位置付けたいと考えていると北海道新聞は伝えています。

また北海道薬科大でも、「北海道における地域医療への理解を深め、地域医療、特に過疎地医療への参画を志向する学生を養成し、医療人としての基本センスと倫理観を醸成するとともに、患者と共感できる薬剤師を育成する。」とした独自の教育が、文部科学省の平成18年度『地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム』に選定されており、このプログラムとの連携も考えられます。

文部科学省『地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム』に、多くの薬系大学の申請の中から本学の取組が選定
   (北海道薬科大学コミュニケーションサーバー)
       http://portal.hokuyakudai.ac.jp/
    プログラムパンフレット[PDF:2.89MB]

同大では早ければ来年度から、教員を「派遣研修」の形で同センターに常駐させ、派遣教員の給与は大学が負担するとのことです。さらに同大では、今後同大学生の実務実習や体験学習施設として活用や、地域医療における薬剤師の役割に関する学術研究も行い、新たな医療人の育成に大きな効果を期待しているようです。

夕張医療センターと連携協定を結びました。(北海道薬科大学8月4日)
  http://www.hokuyakudai.ac.jp/whatsnew/2007/08/post_4.html

近い将来、地域医療における新しい薬剤師の役割となる学問の確立が期待されます。

資料:地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム
    (平成18年度)(文部科学省)
     http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/chiiki/06021612.htm
    選定取組の概要及び選定理由
     http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/08/06080409/005.htm

8月5日 12:20掲載 13:20更新 6日22:50更新

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