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2007.06.20 親の喫煙と乳児への影響(英国研究)

このほど英国の研究者が、親の喫煙が乳児にも親の喫煙と同様の影響をもたらしているとする論文をまとめ、Archives of Disease in Childhood 誌に発表しています。

Effect of parental smoking on cotinine levels in newborns
 (Archives of Disease in Childhood 2007.6.19; early online edition)
   http://fn.bmj.com/cgi/content/abstract/adc.2006.108506v1

この研究は、生後10〜12週の104人の乳児の尿中のコチニン(ニコチンの代謝産物)量を、親の喫煙の有無(親が喫煙71人。平均1日16本喫煙、62%が両親とも喫煙。また、非喫煙の親は33人)で比較したもので、親が喫煙している乳児では、親がたばこを吸わない乳児と比べ、尿中コチニン量が5.58倍(特に母親の喫煙の影響が大きい)に達するという結果が得られたそうです。

研究者らは、コチニン量は乳児の部屋の温度があまり高くないこどもの間で数値が高い傾向にあるとし、部屋の広さや温度調節に注意を払うよう指摘、また、親が乳児と一緒に寝る場合でもコチニンの値がより高い傾向が見られたとしており、親が吸うたばこの煙が衣服を汚染しているのではないかと指摘しています。

研究者らは、コチニンはニコチンの代謝産物の一つにすぎないとしながらも、親の喫煙がSIDS(乳児突然死症候群)の危険因子となりえると指摘しています。

関連情報:受動喫煙をかんがえる(健康ネット)
  http://www.health-net.or.jp/kenkozukuri/healthnews/050/020/p077/index.html
      受動喫煙の指標コチニン(東京都健康安全研究センター、くらしの健康第9号)
       http://www.tokyo-eiken.go.jp/issue/health/09/2-1.html
      乳幼児と妊婦の受動喫煙(東京都健康安全研究センター、くらしの健康第9号)
       http://www.tokyo-eiken.go.jp/issue/health/09/2-2.html

参考:When Parents Smoke, Baby Is Smoker as Well(medPAGE TODAY 207.6.20)
       http://www.medpagetoday.com/PrimaryCare/Smoking/tb/5973)
 Nicotine Byproduct Found in Urine of Infants Whose Parents Smoke Cigarettes
     (WebMD 2007.6.19)
  http://www.webmd.com/parenting/news/20070619/smokers-babies-take-on-cotinine
    Researchers issue new warning on risks of smoking near babies
     (Guardian 2007.6.19)
     http://www.guardian.co.uk/smoking/Story/0,,2106212,00.html
    Babies 'smoke' when parents do, study confirms(Dailymail 2007.6.19)    

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