☆ コラム

  2012/6/24「大飯原発再稼働反対デモを
        報道しない日本のマスコミ」


      先週22日の夕方、大飯原発再稼働に反対する市民約4万5千人が、首相
     官邸前でデモを行った。今月15日にも、首相官邸前で反対デモは行われて
     いる。これには約1万1千人が参加した。しかし、大半のマスコミはこれ
     らの反対デモを報道しなかった。何を報道するかはマスコミ各社に選択権
     がある。したがって、原発反対の声を広く国民に知らせる必要がないとい
     うのが、マスコミ各社の姿勢といえる。
      インターネットで情報検索すると、再稼働反対のデモは首相官邸前のみ
     ならず、全国各地で行われているようである。これまでも私はマスコミに
     対する批判を行ってきたが、原発反対の声を無視するかのようなマスコミ
     各社の姿勢を見ると、日本のジャーナリズムはもはや終焉を迎えたと感じ
     てしまう。
      これまで原子力発電関係に注いできた労力や経費を、新エネルギー開発
     に注いだとしたら、今まででは想像もできなかったような未来が拓けるか
     もしれない。そのような可能性を国民に強くアピールすることがジャーナ
     リズムなのではないか。それができない大手マスコミは、しばしば言われ
     ることもあるが、「マスごみ」でしかない。
      現代人はインターネットの進歩によって、ソーシャルメディアと呼ばれ
     る相互参加型の新たなツールを手にした。マスコミが伝えない真実が世界
     に向けて発信されることは、今や珍しいことではない。東日本大震災前後
     で比較すれば、マスコミ報道を信じなくなった国民は、相当数増えたので
     はなかろうか。そして、不都合な事実を伝えようとしないマスコミの姿勢
     そのものを今や広く国民が知ることができる時代になっている。長いもの
     に巻かれるだけの報道を続けるならば、いずれテレビや新聞の報道を誰も
     あてにしなくなる時が来るかもしれない。そしてその先にあるのは、日本
     史上いまだになされていない“市民革命”かもしれない。