☆ コラム

  2010/4/19「アイスランド火山噴火の影響

       先週14日に、アイスランド南部のエイヤフィヤトラヨークトル氷河の
      火山が噴火した。この噴火の影響で、英国をはじめとする欧州各国では空
      港の閉鎖が続いている。欧州から戻れない日本人、逆に日本から欧州に戻
      れない人々もいる。その影響は世界に広がっている。
       今年に入ってハイチやチリなどで大きな地震が発生している。先週には
      中国青海省で大きな地震が発生した。こうした地震や今回の火山噴火など
      を太陽の黒点活動と結びつける学者もいる。その真偽は別にしても、自然
      の猛威に対し人間は無力であることを痛感させられる。
       今回の噴火により、空の交通網は大打撃を受けた。国際航空運送協会に
      よると、航空産業の減収は1日当たり少なくとも2億ドル(約185億円)
      に達するという。経済活動にはかなりの損失になるが、飛行機の欠航は地
      球温暖化防止(二酸化炭素排出抑制)には大きな貢献となる。しかし、こ
      うした点からの報道はいまのところ目にしない。
       私は「地球を守れ」といった類の言葉が非常に嫌いである。人間は地球
      に守られているのであって、人間は決して地球を守ることはできない。こ
      うした傲慢な考え方をしている限り、世界レベルの問題が解決される日は
      こないであろう。今回の火山噴火が、そうした傲慢さを考え直すきっかけ
      になって欲しいと願うばかりである。