☆ コラム

  2005/12/31「今年一年を振り返って-2005-

      今年は“安全”と“信頼”が崩れた年といえるかもしれない。
      4月に発生したJR福知山線脱線事故では、107名もの命が犠牲になった。
     また、数日前には山形でも悪天候の中、鉄道の脱線事故で尊い命が犠牲になって
     しまった。さらに耐震データ偽造問題は、わたしたちの生命・財産を脅かす問題
     で、真相の究明がまたれる。いずれも安全と思っていたものや、信頼していたも
     のに裏切られた事件といえる。

      国政では9月の衆議院解散総選挙で、小泉自民党が圧勝した。マドンナ刺客や
     小泉チルドレンなど、政治がワイドショー化してしまい、その結果は予想してい
     た通り、増税が既定路線となってしまった。年金問題に象徴された国民資産の無
     駄遣いをなくし、これまでの資産食いつぶしに対して責任を示すことが、増税の
     前にやるべきことではないか。国民資産の食いつぶしは、国会議員と官僚による
     背任行為で、法的な処分ができるよう法改正をすべきだと思っている。

      本市においては4月に市長選挙が行われ、吉谷市長が再選された。多くの市民
     が感じているであろう閉塞感に対しても現状維持を選んだ結果といえる。
      また、人口はついに16万人を割り、小山市にも抜かれ県下第三位へと転落し
     てしまった。さらに、本市が中心となり働きかけてきた両毛五市による公設市場
     構想も、佐野市・桐生市が離脱の意向を示唆し、かなり雲行きが怪しくなってき
     てしまった。
      そのような事実を考えると、残念ながら、閉塞感はさらに増してしまったのか
     もしれない。しかし、人口問題も新たな出発点と考えれば、前向きになれる。こ
     れから本市はどのようなまちづくりをしたらいいのか。来年は大切な年といえる。