☆ コラム

  2004/12/31「今年一年を振り返って -2004-

     今年を振り返ると、記録的な暑さや台風等による水害、さらに新潟県中越地震
    など自然災害の多い年であった。さらに年末にはマグニチュード9.0の巨大地震
    がスマトラ島付近で発生し、津波により各国に甚大な被害が出ている。犠牲者は
    10万人を越えてしまいそうだ。
     新聞報道によると、実はこの地震による巨大津波の兆候をインド空軍はキャッ
    チしていたという。しかし、ずさんな連絡体制のため、国民向けの警告が出せな
    かったというのだ。地震発生からインドに津波が到達するまでは、3時間程度の
    余裕があったはずである。これはもはや自然災害ではなく、人災と言ってもいい
    のではなかろうか。自然災害を人災にしてしまうか否かは、その国や地域の危機
    管理体制にかかわってくる。政治の責任は大きい。
     地震や津波に対する危機管理に関して日本は先進国である。救急援助に加え、
    今回被害を被ったアジア各国に対して、地震・津波対策についても長期的に国際
    援助をすべきではなかろうか。

     最後に、わが国においては数十年後振り返ってみたとき、2004年を境に水害
    等の自然災害が多発するようになったと言われるかもしれない。地球温暖化対策
    も待ったなしである。