2010/10/7,8 第72回全国都市問題会議(神戸市)

  「都市の危機管理−協働・参画と総合対策−」をテーマに、全国市長会、
 (財)東京市政調査会、(財)日本都市センター、及び神戸市の主催で開かれた。
 全国から市長や市議会議員など、およそ1,800人が参加した。

 第1日目
  ◆基調講演「自治体の危機管理−公助と自助のはざまで−」
    明治大学政治経済学部教授 危機管理研究センター所長 中邨 章 氏
  ◆主報告「市民とつくる安全と安心なまち 神戸」
    神戸市長 矢田 立郎 氏
  ◆一般報告「都市の危機管理−2009新型インフルエンザに学ぶ−」
    京都大学防災研究所巨大災害研究センター長・教授 林 春男 氏
  ◆一般報告「都市の危機管理−桜島の防災対策−」
    鹿児島市長 森 博幸 氏
  ◆一般報告「都市の構造変化に対応した危機対応力の向上」
    財団法人建設業技術センター常務理事 上村 章文 氏
 第2日目
  ◆パネルディスカッション
   「都市の危機管理−協働・参画と総合対策−」
    コーディネーター 関西学院大学総合政策部教授   室崎 益輝 氏
    パネリスト    特定非営利活動法人危機管理対策機構理事・
                       事務局長  細坪 信二 氏
             同志社大学社会学部教授     立木 茂雄 氏
             滋賀県立大学環境科学部教授 柴田 いづみ 氏
             宮城県栗原市長          佐藤 勇 氏
             愛知県岡崎市長         柴田 紘一 氏
  ◆行政視察
    「医療福祉都市と花鳥園コース」に参加


オープニングセレモニーの様子

事業仕分けで話題になったスーパーコンピューター施設

 コメント)
   基調講演では、公助と自助に対する意識の違いが国別で紹介された。
  日本をはじめ欧米先進国でも、公務員や議員に対する国民の信頼度は低
  かった。一方、欧米諸国は最終的に自分の面倒を見る責任は自分にある
  としていたのに対し、日本は行政にあるとしていた。つまり、日本人は
  公を信頼していないのに、公にたよる意識が強いということだ。まずは
  この意識改革をしないことには、自助は進まないであろう。非常に根本
  的なことを聴くことができた。
   神戸市長の主報告では、視察を考えていた防災福祉コミュニティにつ
  いて、詳しい話を聞くことができた。やはり、震災の経験が意識の高さ
  につながっていることがわかった。
   パネルディスカッションでは、「つながり」の大切さが示されていた。
  平常時の信頼関係がなければ、非常時には動いてくれない。事前の活動
  が大切であると感じた。また、これからの行政は、できないことを市民
  にはっきり説明しておくことも大切であると感じた。さらに失敗する防
  災訓練を勧めていたが、それも面白いかもしれない。マンネリ化の感が
  ある防災訓練の新たな手法ともいえる。




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