高砂の 尾上の櫻 咲きにけり 外山の霞 たたずもあらなむ

意味:
 はるかに見渡す高い山の峰に桜が咲き出した。あの桜が見えなくなっては残念だから、里に近い山の霞よ、どうか立たないでほしい。

出典:
 後拾遺集・春上

読み(現代表記):
 たかさごの おのえのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなん

作者:
前中納言匡房(1041〜1111)大江匡房のこと。大江匡衡と赤染衛門の曾孫。太宰権帥・前権中納言言正二位大蔵卿。漢学者・詩文家としても有名だった。