意味:
 あの人と逢うことがなかったなら、かえって今のようにあの人のつれなさを恨んだり、わが身のはかなさをつらく思ったりすることはなかったろうに・・・。

作者:
 中納言朝忠(ちゅうなごん あさただ・910〜966)藤原朝忠のこと。三条右大臣定方の五男。土御門中納言とも呼ばれる。三十六歌仙の一人。笙(しょう)の名手であった。

出典:
 拾遺集・恋一



読み(現代表記):※赤字がきまり字です。
 おおことの たえてしなくば なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし